借用 語に関する情報の提供
借用語の形成のあり方は言語内的な要因だけでは説明できずむしろ文化的、政治的な要因によって決定されます。以下いくつかの翻訳借用の事例についてその要因を説明します。ヨーロッパの言語には、いずれもラテン語に語源をさかのぼる語が多いです。ただし英語やフランス語などではラテン語と語形の近い語が多いのに対し、ドイツ語では翻訳借用が多く見られます。これはフランス語が俗ラテン語に源を発するロマンス諸語に属しておりラテン語と元々親和性があること、ゲルマン語派に属する英語もフランス系のノルマン朝、プランタジネット朝の支配によってフランス語の影響を強く受け、フランス語系の音訳借用語が多いこと、一方英語と同じゲルマン語派に属するドイツ語は17世紀以後フランス語からの文化的自立を意識して音訳借用を極力避けようとしたことによります。ビルマ語、タイ語、クメール語、ラーオ語には、上座部仏教の受容に伴ってサンスクリット語、パーリ語などインド・イラン語派の古典言語から音訳借用された語が非常に多いです。チベット語でもインドから大乗仏教を導入し、チベット仏教に発展させたものの、翻訳仏典には固有語を用いた翻訳借用が多く好対照をなしています。
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英語本来語・借用語などの定義についての質問の答でとてもわかりやすいものを見つけました。 実はこれ、けっこう悩ましい問題なんですよ。たとえばgo。
これはさすがに英語本来語と思うでしょう。もう基本単語中の基本単語じゃないですか。厳密に言うと、ゲルマン民族による征服、ということがあって、この起源となった語は、現代ドイツ語のgehenに同じです。だからこれは英語本来語とはいえない。では、本来語は?なんでgoの過去形がwentなんだろう、と思ったことないですか?実は英語本来語のwendという動詞があるわけ。その過去形がwent。ここにしぶとく本来語がなごりをとどめているわけです。借用語はどう範囲をとるかの問題でしょうね。ラテン起源の言葉を全部借用語というわけにもいかないですし。例として適切かどうかわかりませんが、traumaなんかは「十分に英語として意識されていない」ということで借用語でしょうか。トラウマという字音読みが普通ですが、英語では「トローマ」。あと、thesaurus同義語類義語辞典という単語があるでしょう。これは、複数形はthesauri(シソーライ)なんで、借用語かなあ。と言う答でした。
政治的・文化的に影響力の大きい言語圏の言語の語彙を周辺の言語が取り込んで使う場合が多い。影響力の大きい言語圏で新しい意味を表す言葉が作られるためその意味を表すためには借用してしまうのが手っ取り早いという便宜上の理由がある。日本語が古代から近世にかけて中国語から、近現代に英語を筆頭としてヨーロッパ諸言語からそれぞれ数多くの借用をしているのがその例である。属国や植民地などで支配側の言葉が使用されているうちに、その語彙を被支配側の言語が取り込んでしまう場合もある。かつて日本の統治下におかれたパラオなどで日本語の一部がそのまま現地語になっているのがその例である。例としてはドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語などが挙げられ、基本語彙も少ない。発音、音節構造、表記法などが異なる借用語や、英語など、外国語として学習する機会が多い言語からの借用語は、借用語であるという認識を得やすいが、そうでなく、古い時代に取り入れられた借用語は、綴りや発音から見ても、あたかも固有の語彙であったように誤解されやすい。日本語における「うめ(梅)」や「うま(馬)」は中国語からの借用語であるが、和語のように思われています。
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